歯磨きや食事で歯茎から血が出る…歯周病?傷や磨き方も原因?|天童市の歯医者|とがし歯科医院

〒994-0012
山形県天童市久野本4-14-30
天童郵便局すぐ

トピックス TOPICS

歯磨きや食事で歯茎から血が出る…歯周病?傷や磨き方も原因?

歯磨きや食事で歯茎から血が出る…歯周病?傷や磨き方も原因?

りんごに残った赤い跡は、歯茎からのサインかもしれません


りんごをかじったら、果肉にうっすら赤い跡が残っていた。2週間ほど前から歯磨きのたびに血がにじんでいたけれど、食事中にも出たとなると気になるものです。歯茎からの出血は歯周病でよくみられる症状です。ただ、原因は歯周病だけとは限りません。強いブラッシングや口の中の傷、服用中の薬が関わることもあります。この記事では、原因の見分け方、受診までの歯磨きと歯間清掃の見直し方、歯科医院での診査と処置の流れを順に説明します。


この記事の要点まとめ


  • 出血は歯周病のほか、強い歯磨きや傷、薬なども関係します。
  • 1〜2週間続く出血や腫れ・膿・歯の揺れは、歯科で相談しましょう。
  • 歯磨きや歯間清掃を見直し、診査で原因を確認して状態に応じた処置を検討します。

目次



歯茎から血が出る原因は歯周病だけではない

歯茎から血が出る原因は歯周病だけではない

歯肉炎・歯周炎では、歯茎の炎症から出血しやすくなる


歯と歯茎の境目に歯垢がたまると、そこにすむ歯周病菌に反応して歯茎に炎症が起こります。炎症を起こした歯茎は毛細血管が広がって腫れぼったくなり、歯ブラシが触れる程度の刺激でも血がにじむようになります1。炎症が歯茎にとどまる段階を歯肉炎、歯を支える骨にまで広がった段階を歯周炎と呼びます2。


初期は痛みがほとんどなく、気づくきっかけが出血だけということも珍しくありません。進むにつれて歯茎の腫れや膿、口臭が加わることもあります。とはいえ、出血の量だけで進行度を見分けることはできません。


強い歯磨きや爪楊枝、食べ物による傷も原因になる


炎症がなくても、物理的な刺激で歯茎が傷つけば血は出ます。硬い毛の歯ブラシを強く押し当てる、爪楊枝を歯の間にぐっと差し込む、せんべいなど硬い食べ物の角が当たる。こうしたきっかけに心当たりがあり、出血が1か所だけで数日のうちに落ち着くなら、傷による一時的な出血の可能性があります1。


被せ物・詰め物の縁に段差があると、そこに歯垢が残りやすく、周囲だけ炎症が続くケースもみられます2。どこから、どんな場面で出たかを覚えておくと、原因を絞り込む手がかりになります。


薬の服用や妊娠、体の病気が関わる場合も


バイアスピリンなどの抗血小板薬や、ワルファリンなどの抗凝固薬を飲んでいると血が固まりにくくなり、小さな傷でも出血が長引くことがあります3。血液の病気や肝臓の病気、糖尿病といった全身の状態が、歯茎の出血や炎症に影響する場合もあります3。


妊娠中は女性ホルモンの変化で歯茎が腫れやすくなり、妊娠性歯周炎と呼ばれる状態がみられることがあります2。お子さんでは歯の生え替わりや磨き残し、高齢の方では服薬や口の乾燥など、年代によって背景も異なります。服用中の薬は自己判断で中止せず、処方した医師に相談してください。


出血の続き方と一緒に現れる症状を確認する


歯磨きのたびに出る・食事でも出るなら歯科へ相談を


一度だけの出血で、思い当たる傷があるなら、刺激を避けて様子を見る選択もあります。気にしたいのは、同じ場所から繰り返し出る、複数の歯の周りから出る、歯磨きだけでなく食事中にもにじむ、といったケースです。歯茎の炎症が続いている可能性を考えます1。


磨き方を見直しても1〜2週間ほど出血が続くなら、痛みが目立たなくても歯科医院で原因を確かめておくと、その後の判断がしやすくなります2。


腫れ・膿・歯の揺れは歯茎の状態を調べたいサイン


歯茎が赤紫色にぶよぶよと腫れている。押すと膿が出る。口臭が強くなった気がする。歯が浮いたように感じる、あるいは揺れる。こうした変化は歯周病が進んでいる可能性を示すことがあり、診査につなげたい症状です2。


喫煙中の方は少し事情が異なります。たばこの影響で歯茎の血流が減ると、炎症があっても出血が目立ちにくくなることがあるためです1。血が出ないことだけで、歯茎が健康だとは言い切れません。


血が止まりにくい・発熱があるときは早めに相談を


清潔なガーゼで10分ほど押さえても止まりにくい。歯茎が大きく腫れて熱を持っている。発熱やだるさを伴う。鼻血や体のあざも増えてきた。このような場合は日を置かず、歯科医院や内科などの医療機関へ相談してください3。


薬や全身の状態が関わっていることもあるため、受診時にはおくすり手帳を持参すると、診察がスムーズに進みます2。


受診までの歯磨きと歯間清掃をどう見直す?

受診までの歯磨きと歯間清掃をどう見直す?

出血した直後は押し出さず、清潔なガーゼでそっと押さえる


血が出たら軽く口をゆすぎ、清潔なガーゼやティッシュで出血している部分をそっと押さえます。強いうがいを何度も繰り返すと、固まりかけた血がはがれて止まりにくくなるので、ゆすぐのは軽めで十分です。


腫れた歯茎から膿や血を指や爪で押し出すのは控えてください。歯茎を傷つけたり、細菌を周りに広げたりするおそれがあります2。押さえても止まりにくいときは、前の項目で触れたとおり早めの相談を考えましょう。


歯ブラシはやわらかめを選び、力を入れすぎずに磨く


出血が気になる時期は、「やわらかめ」か「ふつう」の毛で、ヘッドが小さめの歯ブラシが扱いやすいでしょう。持ち方は鉛筆を握るように軽く。毛先を歯と歯茎の境目に当て、5〜10mmほどの小刻みな動きで1〜2本ずつ磨いていきます1。


大きくゴシゴシ動かすと、汚れが落ちる前に歯茎を傷めがちです。傷がありそうな部分は、毛先を軽く触れさせる程度にとどめてください。


血が出るから歯間清掃をやめる、は正しい?


出血すると、デンタルフロスや歯間ブラシが怖くなるかもしれません。けれど歯と歯の間は歯ブラシだけでは歯垢が残りやすく、炎症による出血なら、清掃をやめることで状態が長引くこともあります1。


見直したいのは使い方です。フロスは前後に小さく動かしながらゆっくり通し、歯間ブラシは隙間に合うサイズを選んで、無理に押し込まないようにします2。先のとがった爪楊枝は歯茎を刺激しやすいため、歯間の清掃には専用の器具を使うほうが歯茎にやさしい方法です。


天童市で相談する前に知りたい、歯科での診査と処置


初回は出血した場面を伝え、歯茎と歯を調べる


「いつから」「歯磨き中か食事中か」「どの辺りから」「服用中の薬」をメモしておくと、伝え漏れを防げます。診査では歯茎の色や腫れを見たうえで、細い器具で歯周ポケットの深さや、そっと触れたときの出血の有無を調べます。必要に応じて、レントゲンで歯を支える骨の状態も確認します2。当院にはレントゲンや位相差顕微鏡などの機器がありますが、どの検査を行うかは症状と診査の結果で判断します。


歯垢・歯石の除去から始め、状態に応じて処置を考える


歯周病が原因と考えられる場合、出発点は毎日の歯磨きの方法を一緒に見直すことと、歯垢や歯石を専用の器具で取り除く処置です1。そのうえで改めて歯周ポケットや出血の状態を確認し、次の段階を検討します。


深い部分の歯石が残って炎症が続くときは、歯周外科が選択肢に挙がることもあります2。ただし、歯周外科は再評価の結果を踏まえて検討される処置で、出血があるという理由だけで決まるものではありません。


補助的な処置や製品は、基本の治療と分けて考える


プロバイオティクスや、光と薬剤を組み合わせる方法は、基本の歯周治療に加える補助的な手段として研究されています45。評価の対象はあくまで基本治療への上乗せで、歯垢・歯石の除去に代わるものではありません。研究によって結果にばらつきがあり、得られる変化には個人差があります。インプラント周囲の歯茎を補う処置の報告もありますが6、自然の歯の出血にはそのまま当てはまりません。これらは自由診療(公的医療保険が適用されない)となる場合があります。


期間・回数・費用の一般的な目安は次のとおりです。


  • プロバイオティクス(善玉菌を含むタブレットなど):1日1〜2回、数週間〜数か月続けて使う形が一般的です。費用は製品によって異なり、1か月あたり3,000〜6,000円程度が一般的な相場です。
  • 光と薬剤を組み合わせる方法:歯石除去などの基本治療と同じ時期に、1〜数回行うことが多い方法です。費用は対象とする歯の範囲で大きく変わり、1回あたり数千円〜2万円程度が一般的な相場です。

これらは一般的な相場であり当院の費用ではありません。当院の費用は診察のうえでご案内します。


起こりうる主なリスク・副作用もあわせて確認しておきましょう。


  • プロバイオティクス:お腹の張り、軟便・下痢などの消化器症状が出ることがあります。まれに成分によるアレルギー症状が起こることがあります。免疫の働きが低下する病気や治療中の方は、使用前に医師・歯科医師へ相談してください。
  • 光と薬剤を組み合わせる方法:処置中〜処置後に、歯茎の痛み・しみる感じ・腫れ・赤みが出ることがあります。使用する色素によって、歯茎や歯の表面が一時的に着色することがあります。薬剤や光に過敏な方は、事前に申し出てください。

天童市で通う予定を立てるなら、回数と費用の見通しを聞く


通院回数は、歯茎の状態や処置の範囲で変わります。軽い炎症なら数回で区切りがつくこともあれば、進んだ歯周病では数か月かけて段階的に進めることもあります2。保険診療(3割負担)で初診時に検査と歯石除去を行う場合、厚生労働省の診療報酬点数表を基にした目安は3,000〜5,000円程度です。これは一般的な相場であり当院の費用ではなく、実際の費用は医療機関や処置内容によって異なります。当院の費用は診察のうえでご案内します。


天童市で仕事やお子さんの送迎と両立しながら通うなら、初回に「全体で何回ほどか」「次の予約の目安はいつか」を聞いておくと予定を組みやすくなります。当院は完全予約制で、WEB予約にも対応しています。以前の治療で説明が少なく戸惑った方も、疑問はその場で遠慮なく尋ねてください。当院では、患者さんが些細なことでも相談しやすい雰囲気づくりを大切にしています。出血した場面のメモを用意し、都合のつく日を一つ選んで予約を入れるところから始めてみてください。


よくある質問


Q. 歯茎から出血が多いのはなぜですか?


A. 歯垢による歯茎の炎症が広い範囲で起きていると、出血が多く感じられることがあります。抗血小板薬などを服用している場合や、血液の病気が関わる場合もあります。ガーゼで押さえても止まりにくいときは、早めに歯科医院や医療機関へ相談してください。


Q. 歯茎の状態を調べてもらいたいサインは?


A. 出血が1〜2週間ほど続く、歯茎が赤紫色に腫れている、膿が出る、歯が揺れる・浮いた感じがする、といった変化が目安です。痛みがなくても、これらが重なる場合は診査を受けておくと状態を把握しやすくなります。


Q. 爪楊枝で血が出るのはなぜですか?


A. 先のとがった爪楊枝が歯茎に当たって傷がつく場合と、もともと歯茎に炎症があって少しの刺激で出血する場合があります。歯間の清掃には、隙間に合ったサイズの歯間ブラシやデンタルフロスを使うほうが歯茎を傷つけにくくなります。


Q. バイアスピリンで歯茎が出血するのはなぜですか?


A. バイアスピリンは血小板の働きを抑えて血を固まりにくくする薬のため、小さな傷や炎症でも出血が長引くことがあります。薬は自己判断で中止せず、処方した医師に相談してください。歯科を受診する際は、服用していることを伝えましょう。


Q. たばこを吸っていて出血がない場合は安心してよいですか?


A. 喫煙によって歯茎の血流が減ると、炎症があっても出血が目立ちにくくなることがあります。出血の有無だけで判断せず、腫れや口臭、歯の揺れなどの変化も含めて確認するとよいでしょう。


参考文献


1. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(口腔・歯の健康)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/teeth

2. 日本臨床歯周病学会 https://www.perio.jp/

3. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/

4. Benavides-Reyes C, Cabello I, Magán-Fernández A, et al. Clinical effects of probiotics on the treatment of gingivitis and periodontitis: a systematic review and meta-analysis. BMC Oral Health. 2025. PMID: 40186219 / DOI: 10.1186/s12903-025-05888-5

5. Jervøe-Storm PM, Bunke J, Worthington HV, et al. Adjunctive antimicrobial photodynamic therapy for treating periodontal and peri-implant diseases. Cochrane Database Syst Rev. 2024. PMID: 38994711 / DOI: 10.1002/14651858.CD011778.pub2

6. Thoma DS, Naenni N, Figuero E, et al. Effects of soft tissue augmentation procedures on peri-implant health or disease: A systematic review and meta-analysis. Clin Oral Implants Res. 2018. PMID: 29498129 / DOI: 10.1111/clr.13114


冨樫 雅比古

歯科医師


とがし歯科医院

院長

冨樫 雅比古

▶ 監修者プロフィール

経歴
1983年3月
神奈川歯科大学歯学部 卒業
1983~1984年
田中歯科医院 勤務
1984~1988年
鈴木歯科医院 勤務
1988年4月
とがし歯科医院 開院
資格・所属学会
歯科医師
本田式口臭治療認定医